学習障害
がんばっても漢字がうまく書けません。なにか病気なんでしょうか?
それは学習障害の可能性があります。学習障害とは、知的な遅れはないのに、「読む」「書く」「計算をする」「推論をする」ことが極端に困難なことをいいます。
- 読字障害・・・見た文字をスムーズに読み理解する事、音に変換をすることが苦手。読んでいると、どこを読んでいるかわからなくなる。飛ばし読みをする、漢字の音読みと訓読みの使い分けができない・・・など。
- 書字障害・・・文字が書けない、写すことが苦手。鏡文字になる、文字が微妙に違う、書き順を間違う、黒板を写せない・・・など
- 算数障害・・・数字に関する能力が特に苦手。簡単な数字や記号の理解が難しい。繰り上げ、繰り下げができない。文章題が理解できない、図形やグラフが苦手、などです。
どうして、このような症状が起こるんですか?
これらは、音韻の認識が苦手だったり、手先の器用さの問題、ワーキングメモリーという同時にいろいろと考えることは苦手だったりする場合や、「視覚認知」といって、じっと見つめたり、視線を上手に動かすことが苦手だったり、見た情報を脳がうまく処理できていない場合もあり、複雑な要素が絡んでいます。
クリニックでは、どのようなことをするんでしょうか?
学校やご家庭で困っていることを、確認をします。また、ADHDなど他の発達障害がないか、心理検査を行うことがあります。
心理検査でどういったことがわかるんですか?
心理検査の結果から、本人の特性を把握し、効果的な勉強法について考えます。また、本人が集中しやすい環境などについてアドバイスをいたします。
お薬の治療はあるんですか?
お薬での治療は、基本的にはありませんが、ADHDなどを合併している場合は検討されます。